受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関する緊急申し入れ

お知らせ

受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関する緊急申し入れ

1月 11日、受験シーズンにおける痴漢対策に関する緊急申し入れをしました。

【申し入れ全文】

2024年1月11日

千葉県知事    熊谷 俊人 様
千葉県教育長   冨塚 昌子 様
千葉県警察本部長 宮沢 忠孝 様

日本共産党千葉県委員会

                        日本共産党千葉県議会議員団

受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関する緊急申し入れ

 痴漢は、もっとも身近な性暴力であり、性犯罪です。

「痴漢ゼロ」に向け、政府が「痴漢撲滅政策パッケージ」において「痴漢は重大な性犯罪である」「痴漢の被害は軽くない」「被害者は一切悪くない」などの基本認識を示したように、被害者の人権を踏みにじり、心身ともに深く傷つけ、苦痛を与える行為は、絶対に許されるものではありません。
 東京都の痴漢被害実態把握調査結果では、東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県に住む電車内、駅構内で痴漢にあったことがある人で最初に被害を経験したのは「高校生」が最も多い実態が明らかになりました。
 都営地下鉄では、「痴漢は犯罪行為です。何かお困りのお客様や、お気付きのお客様は、駅係員、乗務員、警備員または巡回中の警察官までお知らせください」というアナウンスを流し、加害行為を抑止するうえで一定の効果をあげています。
 昨今、インターネットやSNS等で受験生をねらった痴漢行為を煽る投稿が厳しい批判を受けているのは当然です。その後の人生を左右する入学試験日をターゲットにした極めて悪質かつ卑劣な痴漢行為を見過すことなく、県が痴漢を防ぐためのアクションを起こすことは、大変重要です。県として痴漢ゼロをめざして、関係機関とも連携・協力し対策を強化するよう、以下の事項を緊急に申し入れます。

1.受験シーズンの公共交通機関における対策を普段に増して強化すること。そのために、関係機関と連携し、駅女性係員の増員、電車内の巡回警備、警察官による巡回、音声によるアナウンスや電車内の動画、電光掲示板、ポスター等での痴漢加害防止の呼びかけなどを行うこと。また、女性専用車両の拡大、「被害者を見つけたら、声かけを」のような周囲の乗客が傍観者とならない啓発をすすめること。
2.県警においては、痴漢被害が発生した場合には、迅速な対応を行うとともに、遅刻せざるを得ない状況に至った証明書等を発行すること。また、同様の対応を行うよう鉄道会社など関係機関に働きかけること。
3.入試日に、痴漢被害を含めて本人の責めによらない事由で遅れた場合は、救済措置の対象となることを周知すること。また、受験の機会が保障されるよう各学校などに働きかけ、必要な対応を講じるよう要請すること。
あわせて、入試日のズボン使用を認め、一律的な制服着用の強制は見直すこと。
4.県として、関係機関と連携し、実態を調査すること。その際、二次被害が生じることのないよう慎重におこなうこと。また、加害を生まない対策、被害を受けた人の救済についても、関係機関と連携してとりくむこと。

以上