【2025年12月県議会】日本共産党 浅野ふみ子県議 一般質問

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【2025年12月県議会】日本共産党 浅野ふみ子県議 一般質問

 市川市選出、日本共産党の浅野ふみ子です。
 はじめに、知事の政治姿勢について質問します。
 自民・維新の高市政権は、軍事費の国内総生産(GDP)比2%への引き上げとともに、安保3文書改定を前倒しで2026年中に行うと表明しました。「台湾有事」は「存立危機事態」に該当すると主張し、「防衛装備移転三原則」の改定で本格的な武器輸出拡大を狙い、「非核三原則」の見直しを検討する動きも重大です。さらに、国民的な議論もなく民意を削る衆議院の定数削減、命を削るOTC類似薬の保険外しや負担増、地域医療を壊す病床削減、介護保険制度の大改悪、労働時間の規制緩和など、平和を壊し、命と暮らしを脅かす、戦後最悪の政権だと言わざるを得ません。このもとで、県民の暮らしへの影響は大きいと思うがどうか。知事の認識を伺います。

 次は、県営水道料金の値上げ問題についてです。
 知事が議会で県営水道の値上げを表明して以降、県は「県水だより」で今年度2回の「料金改定特集」を組むなど「水道料金値上げが前提」と言わんばかりの広報を行ってきました。
 この間、県民の反応は怒りに満ちたものでした。「水道料金値上げ中止を求める千葉県民の会」が取り組む値上げ中止を求める署名運動では、「十数%も値上げなんてありえない」との声に溢れ、オンラインを含めて2万5千を超える方々が値上げ反対の意思を明確にしています。中小業者からも悲鳴が上がっています。千葉県商工団体連合会が行ったアンケートで、ある製造業者は「材料等値上げばかりで、『水よ!!お前もか!!』の思い」だと吐露しています。連続する物価高騰のなか、生活や生業を壊しかねない県営水道値上げに、県民の納得は得られていないのではないか。まず、知事の認識を伺います。
 知事が県水道事業運営審議会に諮問した内容を振り返ると「利用者間で改定率に大きな差が生じることのない」料金引き上げを、としています。一方で、9月議会の代表質問で我が党が質問し、その後「提言」発表したように、少なくとも家庭が使用する小口径の値上げは回避できるという試算は成り立ちます。知事に伺います。はじめから「県民への値上げありき」だったのではありませんか。
 今議会にかけられている料金引き上げ案を2024年度決算見込みの件数・水量で試算し、現行料金の試算との影響額を口径別で比較しました。(議場配付資料をご覧ください)

 主に大きな企業が使用しているであろう口径150mm以上の影響額は合計月額6,960万円であるのに対し、主に家庭で使う口径13mmと20mmの小口径の影響額合計は、実にその8倍以上の5億7,040万円。全体の値上げ額の約7割が、家庭への負担です。
 水道水は、水道法で「公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与する」ものと定義づけられています。いうまでもなく、公衆衛生の向上は憲法第25条において公的責任が定められており、水道法や憲法の立場から、県民に対しきれいで豊富な水を安価に提供するのは県の責務であることは当然のことです。値上げ額全体の約7割を家庭に押し付ける今回の引き上げは、この水道法・日本国憲法第25条の精神から乖離していると考えるがどうか。お答えください。
 県民のいのちと生活を維持するために必要な水は、値上げなどすべきではありません。今回の県営水道の値上げはいったん白紙に戻し、県営水道はどうあるべきか、どうすれば生活のための水の値上げを回避できるのか。今一度真剣な検討を行うべきだと考えますが、知事の見解をお答えください。
 審議会の答申書を見ると、水道民営化のひとつである「ウォーターPPP」などを「研究」することが意見として述べられていることも非常に重大です。PPPの大きな問題のひとつは、財政の民主主義的統制と責任の明確化を目的に「会計年度独立の原則」に基づき運営されるべき県の事業を、民間の企業に長期の契約で委託することにあります。予算・決算をまともに議会で検証しないまま、利益獲得が目的である民間企業に、県民の命を支える水を渡すわけにはいきません。「ウォーターPPP」により水道事業を民間企業の手に渡すなどは論外であると考えるが、知事の認識をお聞かせください。

 次に、シングル単身女性への支援について伺います。
 一人暮らしの若い女性や高齢女性の生活苦は深刻です。私はこの間、ハラスメントを受け働けなくなった20代や、低賃金で働いても働いても貧困から抜け出せない非正規の40代~60代、低年金で生活ができず80歳を超えても働き続ける高齢者など、多くの単身女性の訴えをお聞きしました。市川市に住む60代Tさんは、「非正規ダブルワークでずっと頑張ってきたけれど、月収は10万円余。貯金もなく、将来の年金はいま介護している親の半分ほど。この先不安しかない」と苦しんでいます。胸が痛みます。知事、単身女性のこうした暮らしの実態をどう受けとめていますか。生活苦や生きづらさを取り除くのは政治の責任、そう思いませんか。見解を伺います。
 ところが県は、こうした実態について調査は一度も行っていません。今年度も県が予定しているのは大学生対象のデートDVなどに関する意識調査。これを否定するものではありませんが、併せて増え続けるハラスメント被害、不安定雇用や低賃金、健康や親の介護、低年金や住まいなどに不安をもつ単身女性に寄り添う、暮らしと人権に関わる実態調査を今こそ実施すべきだがどうか。お答え下さい。
 そのうえで、単身女性の権利保障とさらなる支援を目指し、いくつか伺います。
 第1は、雇用の安定と賃上げです。国の就業構造基本調査によれば、県内の非正規雇用者109万400人のうち女性は73万3400人で67%。国の賃金構造基本統計によれば県内の女性の賃金は男性の76.2%と、3年前と比べ男女の賃金格差は広がっています。こうした実態をどう認識していますか。
 県は、非正規を正社員化した事業主に対して助成するキャリアアップ助成金、国の制度の周知啓発をしていると言うがそれだけでは不十分です。他県で始まった中小企業への県独自の賃上げ支援も拒否し続けています。本気度が問われます。非正規は女性が圧倒的に多い、この現状を変えるため、県も、非正規から正規雇用へ転換した中小企業に対し支援すべきですがどうか。また、中小企業に対する県独自の賃上げ支援にいよいよ踏み出すべきです。それぞれお答え下さい。
 第2は、単身女性も含めた女性の健康支援や社会保障制度の確立です。重い生理痛や更年期障害等で多くの女性が苦しんでいますが、理解も支援も不十分です。女性が健康に生涯をおくるための支援や、リプロダクティブ・ヘルス&ライツにもとづく自己決定権を保障する立場からの性差を考慮した医療を促進すべきです。ところが県立病院にはかつてあった女性専門外来もありません。県立病院につくるべきです。お答え下さい。
 また、低賃金は低年金につながり65歳以上の一人暮らしの女性の相対的貧困率は約4割、シングル団体のアンケートでは「死ぬまで働く」が65%と深刻で、ここへの支援が必要です。女性も安心できる医療・年金制度への転換を国に求めると同時に、県として高すぎる介護・後期高齢者医療保険料の軽減制度を設けるべきです。それぞれお答え下さい。
 第3は、安定した住まいの確保です。昨年度から県営住宅への60歳未満の入居が始まり一定要件を満たす単身女性の入居も可能となりましたが、募集枠そのものが少なすぎるため入居できるとは限りません。支援が必要な単身女性も漏れなく入居できるよう県営住宅の募集枠を抜本的に増やすべきですがどうか。お答え下さい。とりわけ単身女性が民間賃貸住宅に入居する場合、安全確保や保証人探し、家賃の支払い等に負担や苦労が伴います。県としてこうした相談に寄り添える相談窓口を設置し、家賃補助制度も創設すべきです。お答え下さい。

 次は、三番瀬・市川塩浜の人工干潟についてです。
 三番瀬に人工干潟を造成するため、市川市が土砂を投入しています。しかし、人工干潟は三番瀬の価値を大きく傷つけ、豊かな生態系にも打撃を与えます。
 三番瀬は、東京湾に残された貴重な干潟、浅瀬です。酸素が海水に取り込まれて海藻や底生生物を支え、稚魚が育ち漁業にも適した環境を生み出しています。渡り鳥にとっても貴重な場所で、再生計画ではラムサール条約の9項目の登録基準のうち5項目を満たしているとしています。人にとってもかけがえのない憩いの場です。こうした三番瀬の価値について、あらためて県の認識をうかがいます。
 ところが、市川市の人工干潟造成計画によって、この価値が損なわれようとしています。千葉県が行った「干潟的環境形成事業」の検討では、「親水性は一定の効果が認められるが、自然環境再生への効果は限定的であり、多額の整備費や管理費を要するため、県事業として実現性は低い」と結論が出され、県は「干潟的環境形成事業」を正式に断念しています。にもかかわらず市川市は、親水性についての効果だけに着目して、憩いの場の創出や、環境意識の醸成、イベントの開催などで漁業への関心を高めることが期待できる、などと市議会で答えています。しかしこの答弁では、多額の費用がかかることについてはまったく触れていません。幕張の浜で毎年約2億円もの維持費がかかっていたことを考えれば、県が断念した理由として軽視はできません。親水性ばかりが強調されれば、自然環境への負の影響が出ることも懸念されますが、県の認識をうかがいます。
 市川市の田中市長は昨年5月の記者会見で、県が人工干潟の造成を断念したことについて、「その時のリーダーの決断ができなかったんじゃないですか」などと述べ、生物が住めるようになるのかという質問にも、「やってみなければわからない」などと答えています。これほど無責任な発言はありません。人工干潟の造成は市川市だけではなく、周辺海域全体に影響を与え、県の再生計画との整合性も問われてきます。「やってみなければわからない」などという市川市長の発言について、県として認識を示すべきだと考えますが、お答えください。
 三番瀬再生計画には、「海域をこれ以上狭めない原則」が明記されていますが、人工干潟を造成すれば、当然、海域は狭まります。これについて千葉県は、「満潮時に海面下にあれば、狭まったことにはならない」としてきました。しかし、三番瀬再生計画では、「三番瀬の海域の範囲は、干潮時の水深5m以浅の範囲」、という干潮時の5mまでの浅い範囲を基準にしています。人工干潟は、干潮時には海面上に土砂が露出して陸地化するので、再生計画で定義している三番瀬の範囲を狭めることになります。これでは再生計画との整合性は取れないと考えますが、県の認識をお聞かせください。  そもそも、人工干潟は生態系に大きな影響を与え、そこに生息する生物は死に絶えることになります。現状でも、気候変動などの影響で生物をとりまく環境が悪化してきています。こうしたときにやるべきなのは、これ以上悪化させないことであり、人工干潟の造成などは論外です。しかも、市川市が今回投入した土砂は、市川漁港の航路に堆積したものであり、ダイオキシン類が検出されています。(議場配付資料をご覧ください)

 真っ黒いヘドロ状の土砂が投入され、目撃した市民に不安を与えています。県として今後の土砂の投入を許可せず、市川市に断念を求めるべきだと考えますが、お答えください。
 人工干潟の造成が人命を奪った事故も起きています。兵庫県明石市の大蔵海岸で、2001年12月に人工砂浜の陥没事故で4歳の女児が生き埋めになって命を落とす悲惨な出来事が起きました。この事故では、国と市の元幹部職員4人が、禁固1年、執行猶予3年の有罪判決を受けています。市川市でも同様の事故が起きないとも限りません。こうした事故について県の認識をお聞かせください。
 人工干潟の造成は、どの角度から考えても、中止以外にありません。県の強力なイニシアチブを求めるものです。
 次は特別支援学校についてです。
 1つ目は、特別支援学校の教員不足についてです。
  今年度の始業式時点で県内の全ての校種の講師未配置数は96。9月1日時点では、222に増えました。2人以上未配置の小学校・中学校・高校では9校ですが、特別支援学校では14校に上ります。そのうち4人以上未配置の特別支援学校は5校もあります。大変深刻な状況です。なぜ、特別支援学校での複数未配置が他の校種と比べてけた違いに多いのでしょうか?お答えください。
 講師未配置の特別支援学校では、教頭や教務主任、 学部主事、特別支援教育コーディネーターも入れ替わり立ち替わりクラスに入るが、指導計画や教材の準備は担任が残業をしてやっている。子どもがパニックを起こして落ち着かない、床に寝転がって大声で泣く、クールダウンできる部屋もなく先生も教室から離れられず、パーティーションやカーテンで仕切った教室に子どもの声が響き渡る。同性介助が基本のため、男の子のトイレ介助のために次々と声がかかる男性の先生はずーと走り回り、トイレ前で子どもは待っている。これらは、講師未配置の特別支援学校の実情です。
 教員不足は、他の教員の負担になり、そのしわ寄せは子どもたちに押し付けられます。障害に応じた丁寧な学びを保障するため、直ちに特別支援学校の教員を増員し、未配置を解消すべきではないでしょうか?お答えください。
 2つ目は、特別支援学校への通学支援についてです。
 特別支援学校に通う子どもの教育・学習の保障のために、県教育委員会はスクールバスの運行や経済的負担の軽減、限定的ですが医療的ケアの必要な子どもへの通学支援事業を行っています。しかし、それでも保護者負担は大きく、スクールバスに乗ることが難しい場合は、自家用車での送迎。スクールバスを利用する場合でも、自宅から通学バスのバス停までの付き添い。保護者が付き添えない場合は、市町村の福祉サービスを利用する家庭もあります。県立特別支援学校に通う児童生徒の通学について、家庭に大きな負担がかかっていることについて、認識を伺います。
 通学支援としてのヘルパーの付き添いは、市町村が実施する障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスです。しかし、制度上の支援対象は保護者の入院などの短期的な理由であり、継続的な利用はできません。そのため、多くの市町村では保護者の就労の際の通学への支援は対象外です。保護者が就労していても、特別支援学校に通学できるような支援制度が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
 県内では、保護者の就労などの社会的理由で、特別支援学校への通学に利用可能な移動支援事業を実施している市があります。その事業のオプションには、「突発的な飛び出しなどの行動障害に対する支援」としての行動障害介助も、移動支援中の付随業務として認められています。働く保護者が子どもの通学に付き添えない時、しかも、道路に急に飛び出しそうになったりする場合に、行動障害介助も利用可能であれば、子どもの通学への安全性が確保されます。特別支援学校は、障害に応じた学習や、自立を図るために必要な知識や技能を身につけることを目的としています。その特別支援教育を受けるため、県は通学を保障することが大前提です。子どもの障害や特性に応じた丁寧な教育を保障するために、保護者の就労の際の特別支援学校への通学支援事業を、本来は千葉県が実施すべきではないでしょうか。併せて、先ほど紹介したような事業を広げるために、千葉県としての支援の仕組みを作るべきではないでしょうか。それぞれお答えください。

 以上で、1回目の質問とします。


◎熊谷俊人知事 共産党の浅野ふみ子議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、政治姿勢についてお答えをいたします。
 新政権の政策についての御質問ですが、現在、我が国においては外交、安全保障、政治改革、社会保障制度や働き方の見直し、さらには物価高騰など、多岐にわたる重要な課題が山積をしており、国政の果たす役割は重大です。新政権にはこうした喫緊の課題に対し強いリーダーシップを発揮するとともに、責任を持って適切に取り組んでいただきたいと考えております。県としては、地方の声を国に届けながら、物価高騰対策をはじめとした県民の命と暮らしを守る施策について、国と歩調を合わせて取り組んでまいります。
 次に、県営水道の料金改定についてお答えいたします。
 県民の納得が得られているのか、値上げありきだったのではないか、白紙に戻すべきではないかの御質問3問は関連いたしますので、一括してお答えをいたします。水道は欠くことのできない重要なインフラであり、老朽化による漏水や自然災害により長期間の断水が発生した場合、住民の暮らしや地域経済に深刻な影響を及ぼしかねません。こうした影響を最小限に抑え、将来にわたって安全な水を安定して供給していくためには、管路の更新、耐震化や施設の強靱化などをこれまで以上に進めていく必要があり、事業費が増加をしていきます。このため、収支の赤字や資金不足に陥ることが見込まれたことから、県営水道としても企業債の活用や経費の節減に加え、一般会計の繰出金を上限まで活用するなど可能な限りの経営努力を行うことといたしました。それでもなお財源が不足するため、県民の皆様に御負担をおかけすることにはなりますが、水道料金の引上げが避けられないものと判断をしたところです。こうしたことは、これまでも議会や審議会などにおいて説明を尽くしてまいりましたが、引き続き県民の皆様に御理解いただけるよう丁寧に対応してまいります。
 私からは以上でございます。他の質問につきましては担当部局長からお答えをいたします。

◎野村宗作企業局長 まず、憲法や水道法の趣旨と今回の料金改定についての御質問ですが、憲法や水道法などで求められている水道事業者の責務は、平常時はもとより、災害などが発生した場合においても、可能な限り安全な水を安定して、かつ低廉な価格で提供していくことであると認識をしております。こうした責務を果たすために今後の事業の見通しなどを検討した結果、引上げ幅を最小限に抑えた上で、水道料金の改定が避けられないものと判断したところでございます。
 次に、ウォーターPPPについての御質問ですが、ウォーターPPPは、上水道や下水道など水インフラの分野において、官民が連携して10年以上にわたり民間のノウハウなどを活用しながら施設の運営、維持管理、更新等を行う事業手法でございます。新技術の導入促進やコストの削減など様々なメリットが想定される一方で、水道水の安全性の確保や料金の高騰、災害時の適切な対応などに懸念の声があり、その解決手法を明らかにすることが求められております。このため、県営水道としては解決手法についての国の検討状況や先行して取り組んでいる団体の取組状況を踏まえ、どのように活用していくのが望ましいのか、今後検討を深めてまいります。

◎三神彰総合企画部長 まず、単身女性の実態の受け止め、生活苦や生きづらさを取り除くことに係る2問につきましては関連しますので一括してお答えいたします。
 単身女性については、独り親家庭や高齢女性の単独世帯など、その置かれている状況により、経済面をはじめ様々な不安や困難を抱えている実態があると認識しております。そのため、県では第5次男女共同参画計画において個別の課題に応じた施策を掲げ、関係部局と連携しながら、日常生活の支援や相談体制の充実など、誰もが安心して暮らせる環境づくりに取り組んでいるところでございます。
 次に、不安を持つ単身女性の暮らしと人権に関わる実態調査についての御質問ですが、県では、男女共同参画における県民意識の変化やニーズを把握し、県の施策を推進することを目的として県民意識調査を実施しており、男女平等意識や結婚観、男女の役割分担意識、人権侵害やDVなどについて調査をしていますが、単身女性のみを対象とした項目は設けておりません。調査の項目については、男女共同参画を取り巻く社会情勢の変化はもとより、今後も県民の価値観やニーズの多様化が見込まれることから、時勢を捉えて検討することとしております。

◎関雄二商工労働部長 まず、男女の賃金格差についての御質問ですが、国の調査において、令和4年度の県内非正規雇用労働者の67.3%が女性であり、また県内女性の賃金は男性を100とした場合、令和3年度は79.0であるのに対し、令和6年度は76.2となっていることは認識しております。雇用形態や性別によらず、賃金については職務や責任が同じであれば同じ待遇となるよう格差の解消を図っていくことが重要であり、県では、同一労働同一賃金の考え方や、男女の賃金の差異の公表対象が101人以上の事業者へ来年度から拡大されることについて、周知啓発を行うなど、格差の解消に向けて取り組んでいるところです。
 次に、非正規から正規雇用への転換についての御質問ですが、非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、国において正社員化等の取組を実施した事業主に対して助成金を支給しております。県では、企業向けの働き方改革のセミナーや専門家派遣などを通じてこの助成制度について周知を行うなど、正規雇用への転換に取り組む中小企業への支援を行っているところです。
 次に、中小企業に対する賃上げ支援に関する御質問ですが、中小企業が持続的に賃上げを行うためには、生産性の向上や適切な価格転嫁などにより、賃上げの原資を確保できる環境を整備することが重要であると考えております。このため、県では生産性向上に資する設備投資への支援や、ワンストップでの相談対応などの伴走支援を充実しているほか、適切な価格転嫁に向け、国や関係団体と連携し、企業への働きかけを強化しているところです。

◎山崎晋一朗病院局長 私からは女性専門外来についてお答えいたします。
 県立病院では、平成13年に東金病院、その後循環器病センター及び佐原病院において女性専門外来を開設しましたが、性差医療を行う医師の確保が困難になったことなどから、平成31年4月までに全ての病院で休止したところです。しかしながら、性差に由来した健康課題への対応は重要と考えており、がんセンターでがん治療後の妊娠、出産についての相談に応じるなど、女性に配慮した支援に取り組んでいるところでございます。

◎岡田慎太郎健康福祉部長 医療・年金制度や介護保険、後期高齢者医療制度の保険料についての御質問ですが、県では、女性を含む全ての県民が安心して必要な医療、介護を受けられるよう、国の責任において医療・介護提供体制の充実を図ることを全国知事会等を通じて国に要望しているところです。なお、年金制度については、国において決定されるものと考えています。

◎横土俊之都市整備局長 県営住宅における単身入居に関する御質問ですが、昨年6月の千葉県県営住宅設置管理条例の改正により、新たに60歳未満の単身者でも応募できる住戸を設け、年間4回の定期募集ごとに50戸程度、年間で200戸程度募集を行っているところです。今後とも、県営住宅が住宅セーフティーネット機能としての役割を果たすため、応募状況等を踏まえながら適切な住戸数を提供してまいります。
 次に、民間賃貸住宅への入居支援に関する御質問ですが、居住に課題を抱える単身女性を含む住宅確保要配慮者に対しては、市町村の居住支援協議会の相談窓口や、県が指定する居住支援法人などで民間賃貸住宅の入居に関する相談に対応しています。家賃補助制度については、市場家賃への影響や生活保護との関係等、多くの課題があると認識しており、県としては引き続き公営住宅と民間賃貸住宅による重層的なセーフティーネットの構築を図り、住宅確保要配慮者が円滑に入居できる環境整備に努めてまいります。

◎井上容子環境生活部長 初めに、三番瀬の価値に対する県の認識についての御質問ですが、三番瀬は東京湾の奥に残された貴重な干潟、浅海域であり、アサリ、ノリなどの生物を育むとともに、水質の浄化や渡り鳥の中継地としての役割を果たすなど自然環境の多様性を有しており、次世代に引き継いでいくことが重要であると考えています。
 次に、人工干潟造成に関する市川市の見解に対する県の認識についての2問は関連しますので、一括してお答えいたします。
 市川市の事業は、親水性の創出だけでなく海域環境の再生も目的としており、令和5年度から干潟整備工事終了後の令和11年度までの予定で、生物や環境に関するモニタリング調査を実施し、周辺環境の保全に留意しながら進めることとされています。県の三番瀬再生計画においても、自然の回復力を人間がサポートするという考え方に基づき、順応的管理の原則により環境に与える影響を見ながら再生に取り組むこととしており、県としても、市の実施するモニタリング調査の結果を適宜確認してまいりたいと考えています。
 最後に、人工干潟と三番瀬再生計画との整合性についての御質問ですが、過去の判例によれば干潟は海に区分されるものとされており、干潟の造成は海域を狭めることには当たらないことから、三番瀬再生計画の海域をこれ以上狭めないという原則に反しないものと考えています。

◎四童子隆県土整備部長 市川市の人工干潟の今後の土砂投入の許可についての御質問ですが、県では、国有財産法や海岸法に基づく使用許可等に当たっては、公共性、公益性を損なうおそれがあるかといった基準に照らして審査した上で実施しており、今後の申請につきましても同様に対応してまいります。
 次に、人工干潟の事故の可能性に対する県の認識についての御質問ですが、今回の覆砂につきましては、砂の定着状況を確認するための事前覆砂を行ったものであり、市民等の利用を伴わないものと確認しております。今後、市民等の利用を前提とした整備に関する許可申請等があれば、安全対策等について確認し、法令等に基づいて適切に対応してまいります。

◎杉野可愛教育長 まず、特別支援学校の未配置に係る2問については関連しますので、一括してお答えいたします。
 近年、県全体において若年層教員が増加する中、産育休等の取得者も増加し、必要な代替講師の確保が難しい状況にあります。加えて、特別支援学校は1校当たりの職員数が多いことなどから、複数の講師の未配置が他の校種に比べて多く発生していると認識しています。県教育委員会では、産育休等の取得者の代替に正規の教職員を充てられる制度を有効に活用するとともに、短時間勤務が可能な非常勤講師の柔軟な配置を進めるなど、引き続き計画的な採用と講師の確保に一層努めてまいります。
 次に、特別支援学校への通学に係る家庭の負担についての御質問ですが、特別支援学校の児童生徒の通学については、個々の状況により様々ですが、スクールバスの停留所や学校までの送迎にかかる負担、交通費などの経済的負担があると認識しています。
 最後に、特別支援学校の通学支援制度に係る3問については関連しますので、一括してお答えいたします。
 県教育委員会では、児童生徒及び保護者の利便性向上のため、スクールバスの運行ルートや停留所を毎年度見直すとともに、自家用車等を利用した場合の交通費の補助を行っています。特に、医療的ケア児については、保護者の代わりに看護師等が福祉タクシーに同乗して送迎を行うモデル事業を実施しているところです。また、保護者等が送迎できない児童生徒については、保護者を各自治体福祉部署等につなぐことで、個別の状況に応じた支援が受けられるよう取り組んでいます。引き続き、各自治体の支援策等について情報を収集し、保護者等に周知するなど、児童生徒が安心して通学できる体制づくりに努めてまいります。

◆浅野ふみ子議員 いろいろと御答弁いただきましたが、水道料金の値上げについて再質問いたします。県民の問合せは10月31日までに157件、主に値上げ反対の声が寄せられています。伺います。これで納得が得られたと考えているのでしょうか。
 県民の負担を可能な限り抑制するため、あらゆる方策について検証すると議会で答弁をしておりましたが、決算審査特別委員会での我が党の質問、知事は値上げ回避の検討を指示したのかにお答えになりませんでした。伺います。知事、値上げ回避の検討の指示をしたのかお答えください。
 シングル女性への支援について、様々お答えがありました。時勢に沿って捉えて第6次計画にも反映すると、こういうふうに言っていましたけれども、結婚、出産などは個人の自由な選択であり、シングル女性も安心して暮らせるように生活を保障することは、国と地方自治体の責務です。親と同居の50代の未婚の女性は非正規の仕事をやりくりしていて、要介護3と1の両親の介護をしています。仕事では、交渉は女の人にやってほしくないと言われ悔しかったと話しています。経済格差以外にも、ハラスメント、女性差別、根深いジェンダー不平等の空気感の下で生きづらさを抱える多くの女性がいます。日本社会の根底には家父長制の圧力と強制があり、結婚や出産をしたくない女性は声を上げづらい状況にあります。この苦しさに心を寄せるべきではないでしょうか。
 もう一度伺います。ちゃんと実態調査を行うべきではないでしょうか。
 ところが、第5次男女共同参画計画には、高齢女性の単独世帯の経済状況が脆弱である、こういう記述はあるものの、具体的な支援策がありません。多様性の尊重を掲げるのであれば、全ての県民の人生を尊重して生き方を応援すべきです。
 伺います。現在策定中の第6次男女共同参画計画にシングル女性の支援を盛り込むべきです。お答えください。
 次に、三番瀬、人工干潟についてです。私は、市民から投入されている土砂は真っ黒なヘドロ状で悪臭がすると連絡を受けました。その後、市川三番瀬を守る会は、市川市長宛てに環境への影響が生じるおそれがあると意見を提出しています。ところが、市川市は悪臭等の発生について市民からの通報はなかったと、県からの聞き取りに答えています。
 伺います。土砂投入後、県は現地を何度確認しているでしょうか。そのときの認識をお答えください。
 県の許可についてです。先ほど公益・公共性に沿って許可をしていると、言いましたが、市川市から知事に海岸保全区域内の土地盛土の協議書が提出され、海岸管理者である葛南土木事務所長は、将来の干潟再生に向けた事前覆砂に同意と回答しています。その同意条件に、環境への影響が生じるおそれが認められる場合には必要な措置を講じることとあります。必要な措置を求めるべき県が、市川市が問題ないと言っているではなくて、県としての環境への判断、これが問われる事態です。
 伺います。真っ黒なヘドロ状の悪臭のする土砂の投入の環境への影響について、県はどのように検証したのかお答えください。
 特別支援学校についてです。産育休、これが増えている、こういうふうに言いましたが、それは他の校種についても同じです。特別支援学校の複数未配置だけが激増し、中でも病気療養が増えている。つまり、教員不足が他の教員の負担となり心身に不調を来して、いわゆる病休ドミノが起きているのではないでしょうか。その責任は県教育委員会にあります。そのことを認識しているか、お答えください。
 通学については、支援は様々行っている、こういうお答えでしたけれども、出勤前の早い時間に遠くのバス停まで行って子供をバスに乗せている、こういう声も伺います。県は2018年に医療的ケア児・者の実態調査を行い、子供の障害の状態は様々で、多様な障害児・者に対して切れ目のない支援を展開する必要がある、こういうふうに言っています。通学についても実情は様々です。自治体の福祉支援を利用したくても利用できない、そういう人もいます。
 伺います。特別支援学校に通う子供たちの通学についての調査をまずは実施すべきではないでしょうか。
 以上、2問目です。

◎野村宗作企業局長 水道料金の改定について、県民の方々の納得を得られたと考えているのかというところでございますけれども、これまでも局としてはいろいろ内容の工夫をしながら、「県水だより」ですとか特設ホームページを作成するなど、なぜ水道料金を改定しなければならないのかについて、県民の皆様にも御説明をさせていただいているというふうに考えておりますし、また、議会や審議会等でも説明を尽くしたというふうに思っております。また、今後についてもお問合せなども丁寧に対応させていただきたいと思いますし、さらなるその内容の周知についても徹底してやってまいりたいというふうに考えております。
 それから、料金改定そのものを回避することは考えたのかという御趣旨の御質問だと思いますけれども、そもそも審議会等の議論の中では、料金改定をした場合のその改定率をできるだけ下げるためにというような努力をいろいろ申し上げさせていただいてきているところでございますけれども、料金改定そのものを回避するに当たっても、結局は財源が必要ということになります。そのために、例えば企業債をもっと活用できないかですとか、国庫補助金交付金などをもっと活用できないかとか、様々な検討はさせていただいたんですけれども、料金改定は避けられないものと判断をさせていただいたということでございます。

◎三神彰総合企画部長 単身の女性の実態をまず調査すべきではないかという御質問ですけれども、県民意識調査につきましては、先ほどもお答えしたとおり、時期を捉えて項目を検討することとしておりますけれども、県といたしましては、単身女性の抱える課題というのはおっしゃるようにいろいろ様々ございまして、その個別の課題に対応した施策を展開するとともに、女性に対する総合的な相談の窓口というのも設けて、個別のお悩みには対応していると。今後もこうしたきめ細かな対応、取組をしっかりと続けてまいりたいと考えております。
 それから、次期第6次の男女共同参画計画においてシングル女性への取組を盛り込むべきではないかという御質問ですけれども、第6次の次期の計画につきましては、これまでの独り親家庭への支援ですとか、高齢者が抱える困難な問題への理解の促進ですとか、これまでの取組に加えまして、単身女性も含めました女性が抱える課題の1つである、若年女性を中心とした困難な問題を抱える女性等への支援といったような項目も追加をして取り組んでいくこととしております。また、国が今後公表する予定の第6次の計画ですとか、有識者からいただく御意見ですとか、こういったものも踏まえて必要な施策を盛り込んでいきたいと考えております。

◎四童子隆県土整備部長 市川市の人工干潟の投入された土砂の品質についての御質問ですけれども、今回市川市が行った覆砂に関しましては、使用許可等を行うに当たり使用するしゅんせつ土砂が環境基準を満たすことについて確認をしております。なお、しゅんせつ土の色や臭いにつきましては許可に伴う項目にはございませんけれども、しゅんせつ土の投入の際に県職員が計11回現地確認を行ってございます。

◎井上容子環境生活部長 市川市の人工干潟造成事業の環境影響に関する御質問ですが、市川市の事業は令和5年度から干潟整備工事終了後の令和11年度までの予定で、生物や環境に関するモニタリング調査を実施し、周辺環境の保全に留意しながら進めることとされております。県としても、市の実施するモニタリング調査の結果を適宜確認してまいりたいと考えております。

◎杉野可愛教育長 特別支援学校について、病気・療養休暇が増えていることについての御質問ですが、療養休暇取得の要因は様々でありますので、引き続き教員志願者の確保とともに、人材の掘り起こしに取り組んでまいります。
 次に、通学の実態調査を行うべきではないかとの御質問についてですが、各学校において通学経路については把握しております。引き続き個々の状況について丁寧に把握に努めてまいります。

◆浅野ふみ子議員 どれもこれも、県民の大変な生活などに寄り添う答弁ではなかったと思います。水道料金についても、工夫して説明している、議論を尽くしているって、こういうふうに言いますが、今もなお水道料金が値上げされるということについて初めて知った、こういう方から様々なお話を伺います。料金の値上げについても、私たちが試算したように県民の負担がないような、そういう試算は成り立ち得ます。検討すべきではないでしょうか。物価高騰の下で、爪に火をともすような生活をしている県民にさらなる追い打ちとなる水道料金の値上げは絶対に認めることはできません。
 シングル女性への支援についても、第6次の計画で若年女性の点については盛り込むって、こういうふうに言いましたが、若年ではなくて中高年のシングル女性についても大変な深刻な状況である、悩みも深い、ここにも光を当てる必要がある、こういう話をこれまでるるしました。ここに寄り添うような、そういう調査も必要です。
 さらに、障害児への人権の問題についても、ちゃんと県として、私はまず調査をすることが必要だと思います。
 三番瀬の人工干潟についても、市川市の調査について確認をするじゃなくて、県としてのきちんとした三番瀬を守るという、そういうイニシアチブが求められるのじゃないでしょうか。それをしっかりと確立することが必要だと思います。貴重な三番瀬を守るためにもイニシアチブを発揮する、そして県民の暮らしを守るために頑張る決意を申し上げ、終わります。