【2020年12月県議会】日本共産党 みわ由美県議 2019年度決算認定反対討論

政策

【2020年12月県議会】日本共産党 みわ由美県議 2019年度決算認定反対討論

 日本共産党を代表し、2019年度の一般会計及び特別会計の決算認定に反対を表明し、討論を行います。ご承知の通り、昨年度は、2度にわたる台風と豪雨、消費税率10%への引き上げ、そして新型コロナウイルス感染の広がりなどが県民を襲いました。この苦難の連続から、命と暮らし、生業をいかに守り、再生させるのかが、県政の責務でした。こうした立場から検証します。

反対する第一の理由は、昨年秋の強風、停電・断水、浸水、がけ崩れなど未曾有の大災害に対する対応と対策が極めて不十分だったことです。人的被害は120人を超え、住宅被害は7万棟近くに達し、土砂災害は20箇所で発生しました。

台風15号直撃の際、県対策本部体制の確立など初動の遅れに対して、県民からの不信が募り、知事のリーダーシップの欠如が厳しく批判されました。指定区域外の土砂崩落で住民が犠牲になりましたが、わが党は2014年9月議会で、基礎調査と区域指定の促進をつよく求めてきました。しかし県は「(指定の)遅れは知っていた」としながらも「土砂災害警戒区域」の指定率は36%で、全国平均88%を大きく下回る全国最下位の深刻な実態を放置してきました。河川の問題でもわが党は、2018年12月議会で「水位計のない区間があり住民への情報提供が難しい」との市町村の声を指摘し、県管理河川の3割程度しかない水位計の増設をつよく求めてきました。しかし県は「(水位計は)足りている」としてきました。その後、世論の厳しい批判をうけて、一定の改善をはかりつつありますが、放置してきた県の責任は免れません。また、一部損壊住宅への最大50万円補助や農業用ハウス等の撤去・復旧の農家負担軽減、中小企業再開支援などは一定の改善、前進はあるものの、まだまだ十分とは言えない水準であることを指摘しておきます。

しかも、県は、土木事務所など、日々、災害に備え、災害発生時には、救援、復旧の最前線にたつ分野の県職員を大幅に削減してきました。「定員適正化計画」の名のもと1988年度から1万836人いた知事部局職員を、昨年度7298人へ、この間約3500人以上も削減し、その弊害が昨年の災害で露呈しました。命を守る人と予算は絶対に削ってはならない、肝に銘じるべきです。

第二は、野田市小4女児の児童虐待死事件をめぐり明らかになったように、虐待から子どもの命と人権を守る対策があまりに不十分だということです。昨年度、県児童相談所の虐待対応件数は過去最多で、前年比1514件増の9061件と全国4番目でした。県が一時保護をしていた児童も1286名と過去最多となりましたが、問題は、県児相の一時保護所の不足です。昨年10月1日時点では、県6児相の定員115名に211人の入所で約1.8倍にもなり、年間通して6児相とも最大で定員の2倍~3倍もの児童が詰め込まれ、その過密は深刻でした。国の最低面積基準さえ満たさず、2人の子が一つの布団で寝起きしたり、個室がないためパニックやトラブルが起きやすい等、とても安心できる場所とは言えない事態が、ずっと改善されませんでした。

 しかも一時保護の期間は2ケ月約60日が原則なのに、保護解除後の行き場がないため最長入所日数が銚子児相537日、君津児相497日、東上総児相473日になるなど、1年半近くも一時保護所に滞在させるなど深刻化しており改善は急務です。

第三は、国による消費税増税や社会保障の連続改悪から、県民の命と暮らしを守るための福祉・医療など、県の一番の仕事であるはずの施策が極めて不十分だということです。

特別養護老人ホームの県内入所希望者数は、国が原則介護度3以上に制度改悪したもとでも、この5年間で最多の1万2500人を超え、うち自宅待機の方が全体の5割、介護度4・5の方が6割近くを占めていることは深刻です。背景には介護職員の不足もあり厚労省からは千葉県の介護人材不足は全国ワーストと警告されていますが、わが党が繰り返し求めている介護従事者への待遇改善のための県独自支援は一円もありません。 

国民健康保険制度も県単位化され、昨年度は2年目ですが、県が示す保険料率は値上げされ、保険料が払えない世帯が約17万3千世帯もあり、うち正規の保険証がない方が3割の5万1千世帯にのぼるなど、医者にかかれず命を落とす重大事態にもなりかねません。

市町村が独自に行う一般会計からの繰り入れも止めさせる方向を明記している県の運営方針は改めるべきです。国に一兆円程度の財政支援を求めると同時に、県がまず子どもの均等割廃止のための財政支出を行うなど、高すぎる国保料引下げに踏み出すべきです。

加えて今年1月からのコロナ感染拡大で、かつて18あった県保健所を13カ所に減らしてきた問題が急浮上しました。住民の命と健康を守る砦を弱体化させ、公衆衛生を大きく後退させた県の責任は重大です。コロナが猛威を振るう今、医療関係者からも「保健所のパワーアップが必要」「中長期的に保健所の増設が必要」との声が沸き起こっています。

最後に指摘したいことは、県民の命や人権、福祉暮らしが削られる一方で、相変わらず県内財界の要望に沿い、不要不急の巨大開発が「聖域扱い」となっている問題です。

わが党が、事業の先送り、凍結、中止など抜本的な見直しを求めている圏央道、北千葉道路の巨大道路建設や、つくばエクスプレス沿線、金田西の区画整理事業は、一向に止まらず、2019年度はおよそ200億円になります。

一旦ここで立ち止り、県民の実態にしっかりと目を向け、最優先すべきは、県民の命と人権、暮らし、福祉、教育、生業の再建にあることを強調し、希望が持てる千葉県政への転換を重ねて求め、討論とします。