保健所体制の抜本的強化を求める緊急要請

お知らせ

保健所体制の抜本的強化を求める緊急要請

2021年1月26日、日本共産党千葉県議団は新型コロナウイルス感染症の対策の第一線で昼夜を問わず奮闘している保健所の極めて深刻な実態を改善するため、千葉県に緊急要請を行いました。
全文は以下の通りです。



新型コロナウイルスの爆発的感染のもと、保健所体制の抜本強化を求める緊急要請

千葉県知事 森田健作 様

2021年1月26日   
日本共産党千葉県議会議員団

 新型コロナ対策に連日奮闘されている県職員や関係者に心からの敬意と感謝を表 します。
 緊急事態宣言のもとで、感染対策の第一線で昼夜を問わず献身的に奮闘している保健所の疲弊は極めて深刻です。もはや現場は、パンク状態であり、限界を超えています。
 わが党は、積極的疫学調査、医療機関、高齢者施設等での定期的な社会的検査、感染急増地域での「面の検査」や、事業者、生活困窮者への補償とともに、保健所体制の抜本的強化を繰り返し求めてきたところです。
 県は、一定の職員応援や臨時職員を確保し、新年度予算案で20名程度の保健師を増員するとしています。しかし、この間の県のとりくみでは、保健所の疲弊は改善されるどころか、さらに増大することは時間の問題だと云わなければなりません。
 ある保健所の場合、ピーク時一日最大で、他の保健所で感染が確認された人を含む管内陽性者約120名からの聞き取りが必要でしたが、応援だけでは対応しきれず、追跡や保護、在宅患者への支援に十分手が回らない事態が生じています。多少の応援職員がきても回線がいっぱいで電話を受けることも、かけることも出来ない状態です。
 とりわけ夜間の入院調整は困難を極めています。調整にあたる県対策本部には、医師・看護師など医療関係者が常駐していないこともあって、感染者の命の危機感を共有しづらい状況です。それでも保健所の保健師は、緊急入院が必要なことを本部に必死に訴え続け、なんとか病床を確保していますが、夜間、何時間も救急車を待機させるがあるとのことです。このような状況を放置したままでは、救える命も救えません。
 県の責任において、他の通常業務も抱えながら、コロナ感染対策の最前線に立ち、公衆衛生の要となっている保健所の機能がマヒ・停止状態となるようなことは絶対に避けなければなりません。
 よって、県が保健所体制の強化の新たな抜本策や方針をうちだし、次の事項を講じられるよう、緊急要請します。

要請事項


1.保健所への新たな人員体制について、臨時的な人員を含め特別の手立てをとり、増員に全力をあげること。あわせて、大幅定員増にむけて計画を策定すること。


2.陽性者が集中している地域を所管する保健所に対しては県との連絡調整ができるリエゾン的な職員配置を常駐させること。

3.入院調整は、保健所業務から切り離し、調整を担当する別の仕組みをつくり、保健所職員の負担軽減をはかること。

4.保健所職員のコロナ感染も発生しており、「密集」状態になっている保健所は、臨時に別の施設を確保するなど、感染防止対策を徹底すること。

以上

(右より)みわ由美県議、加藤英雄県議、浅野ふみ子党県副委員長