医療崩壊をくい止めるために、検査体制強化と医療現場への財政支援を求める申入れ

提言・要望

医療崩壊をくい止めるために、検査体制強化と医療現場への財政支援を求める申入れ

千葉県知事 森田健作 様

2020年4月22日  日本共産党千葉県委員会/日本共産党千葉県議会議員団

 新型コロナウイルス感染拡大防止に懸命にご尽力されている県職員、関係者の皆様に心からの敬意を表します。
 県内の新型コロナウイルス感染者が4月21日現在730名(無症状者91名含む)にひろがり、感染経路がわからない感染者もふえています。
 その対応の最前線にたっている医療現場の医師、看護師など医療スタッフは、マスクや防護服などが不足するもとで、自らの感染の危険を抱えながら患者の治療にあたっています。しかし、その疲弊は、心身ともに限界に達しています。
 感染患者を受け入れている医療機関は、人員体制や病床の確保、施設の整備など多額の費用を必要としています。また、一般病院や開業医では、同ウイルスの影響による受診抑制によって患者数が激減し、このままでは病院が倒産してしまうと指摘されています。
 「医療崩壊」は何としても阻止しなければなりません。国がそのための責任を果たすことは当然です。同時に、事態の深刻かつ重大さを鑑み、県も最大限の対策、支援を講じることが求められています。よって以下の事項を申し入れます。

【申し入れ事項】
1.速やかに検査できる体制を整えること。
①自治体や医療関係者等からも提唱されている「帰国者・接触者相談センター(保健所)」を介さずに必要な検査が受けられる態勢を積極的にすすめること。そのために、医師会と速やかに調整し、公共施設・用地などを活用してドライブスルー方式を含むPCR検査センター(帰国者・接触者外来)を県の責任で、せめて二次医療圏ごとにつくること。
②感染が疑われる体調不良時に、電話相談やオンライン診療だけでなく、医師による診察が受けられるよう、いわゆる「発熱外来」を積極的に設けること。
③重症および中等症患者が入院する病床と、軽症患者・無症状者の宿泊療養施設を十分に確保すること。後者については急速な病状悪化に対応できる万全な体制をつくること。

2.国に対して医療機関への財政支援を強く求めるとともに、県としても独自に行うこと。
①新型コロナウイルス感染患者を受け入れる病院に対して、空き病床と医師・看護師など人員の確保と特別手当の支給、病棟の整備などに財政支援すること。
②新型コロナウイルス感染患者受け入れの有無にかかわらず、受診抑制によって、患者数が激減している病院、診療所、開業医などへ財政支援すること。

3.医療用マスク、フェイスシールド、防護服、消毒液などを安定的に供給し、院内感染の防止に万全を期すこと。

4.県庁内体制も思い切って期限付きで新型コロナウイルス感染対策シフトに移行し、応援態勢を取るとともに、それに見合う防疫等作業手当を支給すること。

以上

左から。川副邦明・浅野ふみ子両党県副委員長、小倉忠平党県委員長、みわ由美県議、加藤英雄県議