無症状感染者の発見と保護へ大規模検査をすすめる「千葉方式」を提言しました。

お知らせ

無症状感染者の発見と保護へ大規模検査をすすめる「千葉方式」を提言しました。

【申し入れ全文】

2021年8月5日

千葉県知事 熊谷俊人 様

日本共産党千葉県委員会

日本共産党千葉県議会議員団

無症状感染者の発見と保護へ大規模検査をすすめる「千葉方式」を提言します

 東京五輪が開催されたなか、新型コロナウイルスの新規感染が急拡大しています。わが党は、貴職に対する緊急要請(別紙)で、「感染爆発」を抑え込むために、大規模検査、業者と生活困窮者への支援、全ての医療機関への減収補てん、五輪・パラリンピック中止の戦略的方針を示しました。

それに加えて、日々、感染急拡大の危機的状況が深まる現状をふまえ、緊急に県独自の大規模な検査体制を整備し、「陰性県民」を圧倒的多数にする「千葉方式」の確立について提言するものです。

 感染症対策の根本は、人の行動抑制など感染経路対策、検査による感染者の発見・保護など感染源対策、ワクチン接種による集団免疫獲得の3つをバランスよく徹底することです。人の行動抑制は「自粛」への協力を得るしかなく、ワクチンの安全で速やかな接種は重要ですが、接種完了および抗体獲得には、今後短くとも数か月間を要し、いまワクチン供給の停滞による混乱も起きています。

 最近の県内新規感染者数を見ると、一日あたり500人から800人を超え、四桁に迫る勢いで増えており、高齢者の割合は減少し、20代から50代が7割近くを占めています。これら世代は重症化率が低い反面、軽症、無症状感染者が多くなると指摘されるなど、現時点においては、PCR検査の拡大による無症状感染者の発見・保護を急ぎ、感染伝播の鎖を断ち切ることが特に重要となっています。この間の一日当たりの検査数は4000~6000件程度であり、県内3万件を超える一日最大検査能力をフル活用すれば、県として大規模な検査は十分可能です。

 政府分科会の尾身茂会長は7月30日、「ちょっとでも具合の悪い人、感染の心配のある人は職場であろうが地域であろうが、どこでも気軽に検査できる体制をやっていただきたい」との注目すべき発言をしています。全国知事会の緊急提言(8月1日)でも無症状者に焦点を当てた幅広いPCR検査等(モニタリング検査)について「感染拡大の未然防止を図る観点から有効と考えられるため、行政検査として位置づける」よう提言しています。

 そこで、「いつでも、どこでも、だれでも、何度でも、無料で検査」をうけられ、「陰性県民」を圧倒的多数にして、日常の社会生活、経済活動を維持し、感染者は保護して、感染源を減らすという「千葉方式」を確立するため、以下、提言するものです。

1.事業所および家庭に唾液のPCR検査または抗原検査のキットを定期的に無料配布し、回収する大規模検査を、県独自の感染防止対策の柱に据えた検査体制を確立する。

2.上記1と同様に、学校、保育所(園)、学童保育所などで子どもたちと職員を検査する。

3.感染リスクの高い高齢者および障害者施設、医療機関の検査は、今後も継続する。

4.主要な駅や繁華街などで県民、やむを得ず来県する人に「検査キット」を配布する。

5.成田空港国内線利用者に対する検査を政府および成田空港株式会社(NAA)の責任で実施する。

以上