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 【2020年2月県議会】日本共産党 加藤英雄県議 議案・請願討論(2020/03/13)

日本共産党を代表し、議案・請願の主なものについて討論を行います。
 まず、議案第一号、一般会計予算案についてです。来年度予算案には、重度心身障害者医療費助成の拡充や、私学のさらなる教育費負担の軽減、台風災害からの復旧・復興支援など、これまでの県民の切実な願いに応えた施策も盛り込まれており、その点では一歩前進といえます。わが党は今議会で、県民の命とくらしを守るために、来年度予算案の最低限の組み換え案を提案しました。
 その上で、指摘しなければならない第一は、県民の命と安全に直結する予算が減額されていることです。交通事故死ワーストの汚名を返上するためにも、最も必要なはずの信号機の設置予算が激減しています。来年度の信号機の新設見込みは、2013年度の4分の1、わずか22基。この内、新設道路への対応を除けば、毎年、1千か所もの要望がある、既存道路へはいったい何基、設置されるのか。なのに「信号機の設置は所要額を計上している」と平然と言ってのける、これが県民の命に責任をもつ県の対応といえるのか。
 昨年来の災害への対応の教訓は、命と安全にかかわる予算は削ってはならないということであり、減額予算を認めるわけにはいきません。
 第二は、暮らしと地域応援の予算の減額です。地域経済の中心的役割を担っている商店街支援予算は、当初予算比で今年度の87%へ減額。消費の低迷とあわせ、郊外型の大型施設への顧客流出など、既存の商店街は、いま瀕死の状態にあります。いわゆる近隣型商店街の衰退は、「買い物難民」などと言われるように、移動交通手段を持たない高齢者の暮らしを直撃する事態となります。これまでも指摘してきましたが、単年度だけの補助だとか、個々の商店への支援なども含め、制度の抜本的見直しと予算の増額が必要です。
 第三に指摘しなければならないのは、大型道路関連予算は、予算要求の10%シーリングなどまったくお構いなしで、まさに聖域扱いとなっていることです。道路直轄事業負担金は、毎年、国との調整を行うとのことですが、国の言うがままに、来年度は10%の増額、利便性の向上や県内経済の活性化を錦の御旗として推進している、道路ネットワーク事業は、来年度、39億円もの増額となっています。一方で、県民のくらしに密着している、土木事務所の交通安全対策や道路維持予算は容赦なくカットする、やることが逆さまではありませんか。
 さらに、来年度予算案にも、議員の海外派遣費用、3千万円が計上されています。議員が行う、視察や調査は、節度をわきまえ、議員自身が自らを律する行動をとることは言うに及ばず、それが私たち議員の県民への責任でもあります。今年度の海外派遣は、甚大な被害に見舞われた災害からの復興の途上にあり、加えて、健康危機管理対策本部を立ち上げ、新型コロナウイルス感染防止に全県をあげて取り組み始めた、その最中に執行されています。事もあろうに、その行状が先日の週刊誌で、写真付きで告発されているのです。一部の議員が「ホテルのラウンジや県議の部屋で」「夜な夜な酒盛りをしていた」とか。さらに「肝心の視察では朝の集合に遅れたり、居眠りをする者がいた」とまで記載されているのですから、何をかいわんや。県民にどう説明するのか。到底、理解を得られるものではありません。厳に慎むべきであることを指摘し、議案一号に反対いたします。
 
 議案第71号は、教職員など、学校職員の定数を61名、削減しようとするものです。問題はこの中に組み込まれている県単定数です。小・中学校では、院内学級への対応や、療養休暇の代替講師配置を目的にした、県単の教職員定数は128名となっています。しかし、療養休暇の代替配置は、休暇が確定した時点から講師手配に入り、結局この手立てがつかずに、膨大な数の未配置となり、教育現場を混乱させています。常任委員会では、定数は上限を設定したものであり、年度当初から県の責任で定数分の教員を採用することは、理論上可能だと認められました。だとしたら、直ちに来年度から実行し、未配置を解消するために、県単教員の採用を進めるべきです。よって、議案第71号に反対いたします。
 次に請願についてです。請願第13号は、高校での30人学級や教育予算の拡充を求めるものです。県議会が「25人程度の少人数学級の実現」を決議してから20年。県立高校における少人数学級は一向に進展を見せていません。関東1都6県で、定時制や専門学科、総合学科も含めて、少人数学級にまったく手つかずなのは、千葉県と埼玉県だけとなっています。本請願を採択し、せめて定時制や専門学科などから、少人数学級に踏み出すことを、県議会の意思として県教委に求めるべきです。
 請願第16号は、種苗法「改定」を取りやめる意見書の提出を求めるものです。「改正案」では、これまで農家に認められてきた、登録品種の自家増殖、いわゆる「タネ取り」を「許諾制」にすることで、農家のタネ取りの権利が著しく制限されることになります。その結果、地域のタネ取り農家とともに、多様な種子が失われ、消費者の選ぶ権利をも奪うことになりかねません。願意をくみ取り、食料安全保障の観点からも、農業県として、種苗法改定の中止を国に求めるべきであります。
請願第17号は、松戸市に県立児童相談所の新設を求めるものです。野田市における児童虐待死亡事件から1年、二度と悲惨な事件を繰り返さないために、児童虐待への対応は千葉県と県議会の本気度が問われている問題であり、県民も注視しています。1月、県社会福祉審議会の社会的養護検討部会が開かれ、「本県において児相を新たに2カ所増設した場合、1ヶ所当たりの管轄人口の平均は約53万人まで減少し、全国平均を下回るとの試算が示された」と報道されています。千葉市を除けば、松戸市の児童虐待相談件数は県内最多であり、松戸市議会は、児相の設置を求める意見書を、2度にわたって採択しています。千葉県にとって児相の増設はまさに必須の課題であり、本請願を採択し、児童虐待は二度と起こさせないという、県議会の決意を示すべきであることを強調し、討論を終わります。