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 【2019年12月議会】日本共産党 加藤英雄県議 2018年度決算討論(2019/12/20)

 日本共産党を代表し、2018年度の一般会計及び特別会計の決算認定に反対の立場を表明し、以下、その理由を述べます。
 まず、指摘しなければならないのは、これまで進められてきた異常なまでの職員減らし、人員削減の弊害が、各所で顕著になってきていることです。
 1988年度から「定員適正化計画」の名のもとに、徹底した職員の削減、合理化が強行されてきました。知事部局では、「定員適正化計画」初年度の1988年、10,836人いた職員が、計画終了年度の2013年には、6,583人にまで減り、この時点で人口当たりの職員数は、埼玉県についで最も職員の少ない県の一つとなりました。その後、増員してきているとはいえ、いまだ7100人という水準です。
 一方で、この間、県内人口は、589万人から627万人と、約40万人も増えています。ですから、行政需要、県民ニーズは高まり、当然、業務量が増大してきていることは言うまでもないことです。
 長時間労働や、病気療養休暇の増大と、そのしわ寄せが職員へ押し付けられ、職場環境は異常な事態、「働き方改革」とはほど遠いことが明らかになりました。
 昨年度、時間外勤務の上限である、月45時間を超える超過勤務をした職員は894人、年間360時間超の時間外労働は522人と、いずれもこの5年では最多となっています。
長時間労働が蔓延する結果、長期療養休暇に入っている職員は、昨年度、193人で、この内の7割、136人が精神疾患による療養休暇となっており、これも5年間で最も多い人数となっています。
 職員組合のアンケートには、「事前命令が発令されるのは皆無であり、依然としてサービス残業が常態化している」、あるいは「残業あたりまえの風土。もっと職員を守って大切にする組織になってほしい」などなど、悲痛な叫びが綴られており、この声にこそ耳を傾けるべきであります。
 現に、膨大な業務量が目の前にあるのに、「総労働時間の短縮」だとか「ノー残業デー」を掲げても、まったく道理がありません。いま必要なのは、求められる業務量に応えられるだけの抜本的な職員増を図ることです。
 旧水道局における異常な働き方の実態も明らかになりました。今年、2月、3月と旧水道局本所と、千葉、船橋水道事務所へ、相次いで労働基準監督署の立ち入り調査が行われ、船橋水道事務所は、36協定違反の是正勧告を受けています。パソコンに残る使用時間のデータから、労働時間の実態調査を行うよう指導を受け、昨年11月から、今年3月までの調査をした結果、500人分、14,046時間もの、残業代の未支払いが発覚しています。時間外勤務は事前命令が原則とされています。審査の過程で「職員の中に残業時間を抑えようとする雰囲気があったのではないか」だとか、「ノー残業デーに時間外勤務の申告をすることにためらいがあった」などとの答弁がありました。しかし、これこそおかしな話ではありませんか。同じフロアで仕事をしている管理職が、時間外勤務時間を抑えようとする雰囲気や、申告をためらっているなどという職員の働き方に気づかないはずはないではありませんか。明らかに、あたり前のようにサービス残業が蔓延していたと言わざるをえません。
 さらに病院局においてもしかり。今年2月には佐原病院で、今年度に入り子ども病院、がんセンターと相次いで、労基署から36協定違反の「是正勧告」を受けています。言うまでもなく、公務の職場での法違反、サービス残業の横行など断じてあってはならないことです。
 加えて強調したいのは、災害の時に、県民の命と安全を守り、救援のために欠かせない役割を果たすが自治体職員だということです。東日本大震災の時、防災無線で最後まで、住民に避難を呼びかけ続けた、南三陸町の女子職員の、その身を挺した行動は、いまでも鮮明に記憶に残っています。

 次に、指摘しなければならないのは、県民の命や安全を守るための予算の削減が際立ってきていることです。
 まず、道路関連予算についてです。外環道、圏央道、北千葉道路の大型道路には、県施工分も含め、予算編成の10%シーリングなどお構いなしに、国の要求通り、毎年、満額計上され、昨年度まで実に3,300億円が投入されています。
 一方で県民の暮らしに直結する生活道路はどうか。毎年、予算編成時、県内の土木事務所からは、翌年度の整備予算として、1,000億円前後の要望があげられます。しかし昨年度は、要望額の6割程度しか措置されていません。その中でも削減幅が際立っているのが、舗装道路修繕と交通安全対策予算であり、いずれも執行額は、要望の半分以下まで、大幅に抑えこまれ、くらしに密着した生活道路の整備は後景に追いやられています。
 県政に関する世論調査で、県民の道路利用の目的は、84%が通勤通学、買い物と回答し、その日常、身近に利用している道路に、5割の県民が「満足していない」と答えるなど、生活道路整備の遅れを浮き彫りにしています。
 劣悪な道路環境の下で、昨年度の交通事故死亡者数は186人、その内の半数は高齢者の事故であり、依然として全国ワーストクラスとなっています。高齢者の死亡事故の内、54%が歩行中によるものであり、その8割が道路横断中の事故によって亡くなっています。
 重大なのは、高齢者の道路横断中の事故の比率が高いのに、その最も効果的対策であるはずの信号機の設置が激減していることです。信号機設置予算は6年前と比べ半減し、設置数は、年間90基だったものが、40基まで減らされています。
 これでは、「交通安全環境の整備促進」を掲げた総合計画は、絵に描いた餅だと言わざるをえません。これで県民の命と安全を守るという自治体本来の役割を果たせるのか、待ったなしの課題であり、抜本的な予算増が求められています。
 以上、指摘してきましたが、今回の決算審査を通じて、改めて県政運営の抜本的転換が急務であることを痛感いたしました。県民の命とくらし第一の、災害に強い千葉県づくりのために、私どもも全力を尽くす決意を述べて、討論を終わります。