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  【2019年2月県議会】日本共産党 加藤英雄県議 議案・請願討論(2019/03/08)

 日本共産党を代表し、議案、請願の主なものについて討論を行います。
 まず議案第1号、2019年度一般会計予算案についてです。県立高校18校の普通教室へのエアコン整備とともに、保護者負担のエアコンリース費用を県費負担に切り替えるなど、この間のわが党の主張、県民の世論と運動が反映された前進面も含まれています。
 しかし、指摘しなければならないのは、依然として、不要不急、浪費型の公共事業は温存、拡大され、一方でくらしに直結した予算は縮小、先送りされていることです。
 外環道、圏央道、北千葉道路の直轄事業負担金は、来年度分を含め、これまでの負担総額はすでに3000億円を超える規模にまで膨らんでいます。
 北千葉道路の県施工分の事業費は、今年度の1.5倍、34億円が計上され、投入額は490億円となります。今後、市川、鎌ヶ谷間の事業化、鎌ヶ谷、国道16号間の整備が進められれば、事業費は天井知らずに拡大されていくことになります。
 さらに圏央道インターチェンジへのアクセス強化事業は、今年度比で23%アップし、40億円が計上されていますが、いくら聞いても事業を進める根拠も、費用対効果も十分な説明がなされませんでした。
 そのうえ見過ごすことができないのは、20年前の亡霊ともいうべき第2湾岸道路の建設が急浮上してきたことです。交通量は減っているのに、なぜ今、第2湾岸道路なのか。「利便性の向上や経済活性化」を錦の御旗に、また、莫大な税金が投入されようとしている、道路建設先にありきは根本から見直すべきです。
 一方、県民が求める福祉や安全対策の施策はどうか。切実な願いである子ども医療費無料化の中学3年までの拡大も、小学4年、中学2年生への段階的35人学級の推進も、またもや見送りとなっています。
 待機者1万1000人を超える、特養ホーム建設補助は、来年度1403床分が計上されています。しかし、2020年度までの整備目標4652床に対し、来年度分を合わせても開所数は2300床程度にしかならず、目標達成は覚束ない状況であり、抜本的に増額すべきです。
 さらに重大なのは、来年度の信号機の設置が、近年では最低の年間30基にまで削減されていることです。2017年度の設置要望は980ヶ所にものぼっています。その中で「真に必要性の高い場所を選定する」とした、警察庁の「信号機設置の指針」に合致しているのが64ヶ所、その内、通学路が34か所も含まれているのに、それにも満たない設置数であり、これで県民の命と安全が守れるのか。大幅な増設が求められています。
 わが党は来年度予算案でも歳出の組み換え提案を行いました。その規模は143億円、年間予算のわずか0.81%で、福祉教育全国最低クラスの県政のゆがみを正すことができます。県民の願いに沿った見直しが求められていることを指摘し、議案第1号に反対いたします。
 議案第9号は国民健康保険事業の特別会計です。高すぎる国保料に悲鳴があがっています。国保料の滞納世帯は加入世帯の15%を超える規模になり、容赦ない保険証の取り上げも横行しています。なのに、先日公表された来年度の一人当たりの標準保険料は、2016年度比で5,575円もの引き上げとなっています。そのうえ県は、市町村が独自に行っている法定外繰入をさらに63億円も削減しようとしており、こんなことをすればさらなる保険料の大幅引き上げがもたらされるのは明らかです。県も国保は「所得に占める保険料の割合が高い」との認識を示しているように、ここに国保の構造的矛盾があり、この解決のためには公費を拡充する以外にないことは、全国知事会でも認めています。国庫負担増を国に求めるとともに、せめて子どもの均等割を軽減するなど、県独自の減免に踏み出すべきであり、これ以上の国保料の引き上げを容認するわけにはいきません。
 議案第49号は社会資本整備推進のための基金を造成する条例を制定しようとするものです。原資は、企業土地管理局から受け入れる残余資金の319億円をあてるとしています。しかし、問題なのは基金造成の目的があいまいなことです。この基金によって実施する事業は、道路などの交流基盤の整備、産業振興のための基盤整備、県立病院の整備など、極めて広範囲であり、これではなんにでも使えることになるではありませんか。結局、明らかになったのは、北千葉道路や第2湾岸道路など、県内財界が求めている大型道路建設を促進するための基金だということです。こんな巨大開発推進の基金造成は、到底、認められるものではありません。
 議案第61号は、学校職員の定数を来年度269人削減しようとするものです。教職員定数は、国が措置する基礎定数と加配定数に加え、県が必要とする県単定数の合計となります。常任委員会審議の中で、県単定数を算出する「明確な基準は持っていない、必要なものを計上している」と答弁があり、その算出根拠はどこにも規定されていないことが明らかとなりました。
 「必要な人数を計上している」というのであれば、県の裁量、政策的判断で定数を設定できることになります。であるならば思い切って県単定数を引き上げるべきです。代替教員が配置されない、いわゆる教員未配置は、2月1日、174人と調査し始めてから最悪となっており、教育現場の現状は一刻の猶予もならない事態です。教職員定数を削減する条例改正は認めるわけにはいきません。
 次に請願についてです。請願第109号は、後期高齢者医療の窓口原則1割負担の継続を求めるものです。昨年、閣議決定された「経済財政運営の基本方針2018」では、「世代間の公平性や制度の持続性確保の観点から、後期高齢者の窓口負担の在り方について検討する」とされ、後期高齢者の医療費窓口負担を原則1割から2割に引き上げる具体的な議論が始まっています。
 年金生活者の可処分所得が一貫して減り続ける中、医療費の窓口負担の2割化は、必要な医療が受けられないなど深刻な事態を招くことになります。全国保険医団体連合会が行った受診実態調査では、いまでも経済的理由により治療を中断したというのが4割にものぼり、患者から「医療費負担を理由に検査や治療、投薬を断られたことがある」という開業医は42,5%にもなっています。いま必要なのは窓口負担を引き上げることではありません。文字通り患者負担の軽減を図ることであり、本請願の採択を求め、討論を終わります。