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 【2018年6月県議会】日本共産党 加藤英雄県議 議案・請願討論(2018/07/06)

 日本共産党を代表し、議案・請願の主なものについて討論を行います。
 議案第1号は、2017年の地域包括ケア強化法によって創設された介護医療院の基準を定め、議案第6号は、その介護医療院の開設手数料を定めようとするものです。
 介護医療院は地域医療構想により、2023年度までに廃止される介護療養病床の受け皿として創設されたものです。長期的な医療と介護が必要な要介護者を対象にし、医療面の機能と生活施設としての機能をあわせもった施設ということですが、問題なのは介護医療院への転換を促すために様々な規制緩和が行われていることです。
 その一つが医師の配置基準です。これまでの介護療養病床では、医師の配置を最低3名と義務付けていましたが、介護医療院では宿直医師を置かない場合は医師1名の配置で良しとされています。これで必要な医療的ケアが可能でしょうか。
 さらに施設面でも、居室面積基準は大規模改修を行うまでは、1人あたり6,4屬任皺椎修箸気譟∀祁鮖楡澆裡賢屐特養ホームの10,65屬犯罎戮討盒垢、食堂の面積や廊下の幅なども同様の緩和が行われています。
 介護医療院が医療と介護を必要とする高齢者の安上がりな受け皿などになってはなりません。患者の生活の質と尊厳が守られるよう、医療、介護の人員配置、施設基準の抜本的拡充こそ求められており、議案第1号、6号を認めるわけにはいきません。

 議案第9号は、旅館業法の改正に伴い、ホテルと旅館という営業種別が「旅館・ホテル営業」に統合され、その構造、設備などの基準を定めようとするものですが、これも規制緩和です。
 現在、ホテル営業では最低10室、旅館業では最低5室の客室数とされていたものを、「旅館・ホテル営業」では、客室1室でも営業許可の基準を満たしていることになります。
 問題なのは玄関帳場、フロントです。緊急時における迅速な対応が可能であれば、チェックイン、チェックアウトは顔認証カメラなどのICT機器などによって代替が可能であるとし、フロントに人を配置しなくても営業が可能とされています。これで緊急時にどう対応しようというのか。防犯上も安全対策上も大きな問題を含んでおり、議案第9号に反対いたします。

 議案第11号は、市原高校と鶴舞桜が丘高校の統合後の名称を市原高校にするというものです。
 常任委員会のなかで県教委は、市原高校はクラス編成上の工夫や総合学習の時間確保などの努力を積み重ね、鶴舞桜が丘高校は収穫祭などに地元から多数参加し、福祉施設と連携した取り組みなど地域に根差した学校づくりをしており、両校の教育活動を評価していると答えています。なのになぜ統廃合なのか。郡部の高校規模を1学年4〜8学級としており、市原高校も鶴舞桜ヶ丘高校も1学年3学級程度の規模でした。4学級が適正で、なぜ3学級では不適切なのか、その根拠を県教委は示すことはできませんでした。
 2002年に打ち出した県立高校再編計画には、明確に「3学級以下の高校は統合を前提とする」と記されており、結局、小規模校の統廃合が目的だったことが明らかとなっています。
 県教委がやるべきは高校統廃合などではありません。生徒数が減少するというなら独自に少人数学級に踏み出すなど、教育条件整備を進めることです。よって本議案に反対します。

 次に請願についてです。
 請願第92号は、再生土の埋立て、盛土などの禁止を求めるものです。今議会にも香取市内の再生土埋立てに関する請願が提出されているように、この間、県内各地で、再生土をめぐる違法な埋立て、悪臭・異臭などによる住民生活への深刻な影響や、環境破壊が次々と起こっています。
 昨年、県が示した、再生土の埋立てに関する「条例骨子案」は、はたして県内の実態を踏まえたものになっているだろうか。「案」では、一定規模以上の再生土の埋立てについて、「計画書の届出を義務づける」としていますが、これでは事業内容などの書類を県に提出するだけで埋立てが可能であり、県民のくらし、地域の環境を守る保障にはなりません。県内でも、すでに6市2町では条例によって再生土埋立て禁止を打ち出しています。
 県内で起こっている再生土埋立てによる環境破壊や生活環境悪化の実態を直視するなら、再生土埋立て禁止の願いは当然のものであり、本請願を採択すべきです。

 請願第94号は、松戸市内の胡録台県営住宅の建替と安全確保を求めるものです。胡録台県営住宅は、県営住宅長寿命化計画の「昭和30年代老朽ストックの建替事業」に位置付けられています。2015年に国の指針が改定され、この指針に基づいて計画を作成するなどと言っていますが、とんでもありません。長寿命化計画に建替が盛り込まれたのは2010年、ですからもう8年間も放置してきた県の責任こそ問われなければなりません。本請願を採択し、建替の着手とともに、必要な修繕などをただちに行うべきです。

 最後に請願第95号は、消費税増税中止の意見書の提出を求めるものです。政府は6月、経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針2018」を閣議決定し、来年10月からの消費税10%への増税を明記しました。
 今回、「軽減税率」を導入するとしていますが、食料品や新聞を8%に据えおくというだけで、けっして軽減などと言えるものではありません。しかも取引のし方、種別によって8%と10%と、複数の税率を使う制度にするというものです。あわせて、今回導入されるインボイス(適格請求書等保存方式)制度では、8%と10%、適用される税率ごとの取引総額を計算したうえで、税率ごとの消費税額を算出し、その記載を義務つけるなど、中小商工業者に過大な実務負担を押し付けるものとなっています。
2014年に8%へ増税され、個人消費が減少し、景気の低迷が続き、中小業者は売り上げ減少による経営悪化に苦しんでいるのが実態です。このうえ10%への増税を強行すれば、国民生活に与える影響は計り知れないものとなります。本請願を採択し、国に対し消費税の増税中止を求めるべきであることを強調し、討論を終わります。