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  【2018年2月県議会】日本共産党 寺尾さとし県議「『森友学園』疑惑の徹底解明を求める意見書」趣旨説明(2018/03/15)

 日本共産党を代表して、発議案第17号「『森友学園』疑惑の徹底解明を求める意見書」について、議員各位の賛同を求め、趣旨説明を行ないます。
 森友学園への国有地取引に関わる疑惑は重大な局面を迎えました。3月8日、佐川宣寿国税庁長官が「理財局長時代の国会対応に丁寧さを欠き、混乱を招いた」などの理由で辞任し、3月12日には財務省が、国会に提出してきた土地取引に係る14の決裁文書で改ざんを行っていたことを明らかにしました。国会提出資料の改ざんは、公文書偽造などの罪に問われるだけでなく、国権の最高機関であり国民の代表である国会を欺くものです。こんなことがまかり通れば民主主義は成り立ちません。その責任は極めて重く、財務省に留まらず、内閣全体の責任が問われます。
 いま、まさに日本中が、「佐川だけに責任を押し付けるな」、「官僚のしっぽ切りでうやむやにするな」などの怒りの声に包まれ、国政を揺るがす大問題となっています。
 あらためて言うまでもなく、公文書とは何か。国や自治体の動き、政策の正当性を裏付ける重要なものであり、同時に、我々議会の立場からすれば、行政をチェックし、政策を検証するための根拠ともなるものです。それは国民の実態を正確に映し出したものでなければならず、意思形成過程の事実を包み隠さず明らかにしたものでなければなりません。だからこそ、公文書管理法第1条では、公文書は「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」であると謳われています。こうした位置づけを持つ公文書が政府の都合によって改ざんされ、国会に提出されたこと自体が前代未聞の異常事態であり、国会が持つ国政調査権を蹂躙し、議会制民主主義の土台を根底から崩壊させるものです。断じて許すわけにはいきません。
 改ざん前の文書には安倍首相夫妻とともに「日本会議」に関わる複数の政治家の名前が記載され、国有地取引への関与を強く疑わせるものになっています。安倍首相は昨年2月17日、国有地の取引に「私や妻がかかわっていたのであれば、首相も国会議員も辞める」などと国会で答弁していましたが、文書には「首相夫人が森友学園に訪問した際に、学園の教育方針に感涙した」「安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください。』とのお言葉をいただいた」などの記述がありました。これらがすべて消されていたのです。また森友学園との土地取引について「本件の特殊性」「特例的な内容となる」などの記述もあり、この間の国会答弁と真っ向から反する内容となっています。
 麻生財務大臣は今回の公文書改ざんについて、「国会での佐川前国税庁長官の答弁と決裁文書との間に齟齬があり、誤解を避けるために書き換えた」などと説明しています。しかし佐川氏は安倍昭恵氏や「日本会議」については国会でほとんど答弁しておらず、「佐川氏の答弁との整合性」だけでは説明がつきません。文書の改ざんが行われたのは昨年2月末から4月にかけてとされており、安倍首相の答弁直後から始まったことを考えれば、安倍首相の答弁とのつじつまを合わせることが改ざんの最大の理由だったのではないかと考える方がごく自然であり、誰もがそう思うのは当たり前です。
 ところが安倍首相は「なぜこんなことが起こってしまったのか」とまるで他人ごとのような態度を取っています。麻生財務大臣についても「全容解明の責任を果たしてもらいたい」と辞任の必要性を否定し、麻生大臣自身も進退は「考えていない」としています。しかし改ざんについて、「佐川氏を最終責任者として、財務省理財局の一部の職員が行った」などという説明に国民が納得できるわけがありません。有識者や政府の元官僚らは、「官僚が勝手にこうした改ざんを行うことはありえない」と口をそろえており、自民党内や経済界からも真相解明と安倍首相の責任を問う声が上がっています。誰が、何のために、誰の指示で改ざんを行ったのか−国民の前にすべて真相を明らかにする必要があります。
 野党6党の結束と世論の力によって、昨日、与党も佐川氏の証人喚問に応じる姿勢に転じたことは当然ですが、それだけで幕引きすることは許されません。いよいよ真相解明のためには佐川前国税庁長官に加えて、安倍昭恵氏の証人喚問が不可欠です。安倍首相は昨日の参議院予算委員会で、「いい土地ですから前に進めてください」という決裁文書の記述について、「妻に確認したがそのようなことは申し上げていないと話している」などと答弁しています。しかし誰がそんなことを信じられるでしょうか。本当に言っていないというなら、国会で堂々と語るべきです。
 意見書にあるように、森友学園を巡る最大の問題は、国民の共有財産である国有地が根拠をねつ造してまで大幅に値引きされたという重大な疑惑です。国会前でも全国でも多くの市民が連日のように怒りの声を上げ、真相解明を求めています。この声に応えるのは県民の代表である県議会の最低限の責務です。今こそその役割を果たそうではありませんか。
 議員各位の賛同を求めるとともに、日本共産党は真相解明のために全力をあげる決意を申し上げ、趣旨説明といたします。