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  【2017年2月県議会】日本共産党 岡田幸子県議代表質問◆2017/02/08)

 次に農業振興との関係で学校給食の地産地消について伺います。
 千葉県は全国有数の農業県ですが、先に述べたように農業生産の現場は極めて深刻な状態です。これを克服するための県の役割は重大であり、野菜の価格保証や家族経営への支援、販路の拡大などに力を尽くすべきです。県は農業の現状や県の役割についてどう認識しているのか、まず伺います。
 農業振興の一つとして学校給食は大きな可能性がある分野です。千葉県教育委員会が毎年行っている学校給食の連続10日間調査によれば、千葉県産食材の比率は、購入金額で50・8%、一方、食材費にあたる県内公立小中学校の給食費総額は年間248億円なので、122億円もの給食費が県外に流出している計算になります。2015年の千葉県の農業産出額は4405億円で全国第4位ですが、3位の鹿児島県との差はわずか30億円程度です。学校給食の食材購入を工夫することによって凌駕できる規模です。学校給食の大きな規模を活かして、千葉県農業の振興に結び付けるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 今必要なのは、県教委自身の努力です。県の資料をみると、地元産で献立をつくろうとする場合、うまくいかない理由の1つは「地元産だけでは量が足りない」こと、もう1つが「地元産は割高で予算に合わない」というものでした。量の問題を解決するためには、地元産の食材で作れる献立を研究し、普及することが重要です。県教委のイニシアチブで進めるべきですが、どうでしょうか。また、地元農家の協力を得て、必要な食材を供給してもらう努力も地産地消を意識的に進めていく上で大事です。必要な食材確保のために、県教委が農林水産関係部局と連携を進めるべきです。お答えください。
 県は、昨年12月に「第3次食育推進計画」を策定しました。その中で、「学校給食などでの地場産物の活用について関係団体との連携」とか、「学校給食において県産米を活用した米飯給食の推進」などを盛り込んでいます。また計画にもとづいて毎年11月に「地産地消デー」にも取り組んでいますが、学校ごとに激しい格差が生じています。なぜ遅れているのか、進んでいるのか、全県から集まったデータを活用して分析や検証をするべきですが、どうでしょうか。また地産地消デーの県産食材の使用目標を40%にしていますが、低すぎます。年に一日ですから、思い切って8割、9割へと引き上げるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 学校給食で地産地消を進めることは、子どもたちに地域で作られている農水産物にふれる機会を与え、地域の農業の振興にも役に立ち、安全な給食を提供する保障ともなります。その取り組みのカギを握っているのが献立をつくる栄養教諭や栄養職員のみなさんです。
 千葉県産食材の比率が8割を超えた船橋市では、「国産品を優先して使う」「船橋産の旬の食材を優先する」「遺伝子組み換え食品は使用しない」などの基本を定め、地元産をまず使用することなど研修で周知しています。こうした内容を県教委として研修などできちんと伝え、全県的に地産地消を大きく前進させるべきだと思いますが、お答えください。
 県政世論調査でも「食品の安全を守る」という要望が6番目と高く、これに応えるためには地場産の食材が重要です。ところが輸入食材がまだ少なくありません。過去にはマラチオンなどの猛毒が混入している事例もあったり、港の税関の体制が弱いため、基準以上の農薬が見つかっても出回ってしまうなど、輸入食材に関しては様々な問題が指摘されています。こうした輸入食材の危険性について県の認識をお答えください。
 食材を良いものにしたり、多少割高でも地元産の食材で提供しようと思えば給食費に跳ね返ります。それを避けるためには、県が「地産地消推進助成制度」のようなものを創設して支援すれば解決できます。地産地消が進めば地域経済にも良い影響を与えることになります。学校給食への、地産地消推進助成制度の実施を求めるものです。お答えください。
 そもそも、学校給食は教育の一環であり、栄養について学ぶ機会となり、食文化を身に付ける場でもあります。こうした教育の一環である学校給食は無償が当たり前です。実際に県内17市町で一部無償化を実施しており、大多喜町では来年度から3年間で小中学校すべての児童生徒の給食を無償にすることを決めました。県も市町村と協力してこうした取り組みを前進させ、全県で学校給食の無償化に踏み切るべきだと考えますが、お答えください。

 次に、環境行政について伺います。県内各地から残土埋立てや産廃、汚染土壌処理施設等を巡り、住民から不安の声が相次いでいます。不安を取り除き住民と共に命と暮らし環境を守りぬくことこそ県の役割です。私は先日、君津市新井総合施設株式会社による管理型最終処分場を視察しました。県内や首都圏から下水汚泥、残土や放射性廃棄物等が大量に搬入され、ブルドーザーが行来する現場では硫化水素などの悪臭が漂っていました。今申請中の第三期事業が許可されたら、埋立総量は423万立方メートル、施設の外周は約5劼砲盖擇崛換餾蚤腟蕕竜霏腓塀菠場になるのです。
 この処分場の東側に位置する大福山の麓には「平成の水百選」で有名な久留里の井戸水など江戸時代からの上総堀による自噴井戸群が広がっており、大福山はその水源地です。知事、大福山周辺の自然環境と久留里の名水などの自噴井戸群は、貴重な価値を有する保全すべき地域だと思いますが、どうか。認識をお聞かせください。
 この地にある御腹川・小櫃川の水は、君津市など流域四市ほか約40万人の水道水となっていますが、処分場からの放流水が流れ込んでいるため、住民は、処分場の立地は不適切だと反対しています。
 さらに今回、環境汚染への不安が高まる新たな事態が起きました。昨年12月7日、突然事業者は、地元自治体と意見が合わないから、と第三期処分場建設のための事前協議書を取り下げました。そして、その直後に申請書を提出しました。通常は、事前協議が終了した後に申請書を提出するのですが、今回の新井総合のやり方は極めて異例です。事前協議というのは、県廃棄物処理施設指導要綱に明記されている事業者の責務です。公害及び災害の防止、市の環境保全計画との適合、地域住民等の理解が担保されるのかどうか、あらかじめ書面で確認するものであり、重要なものです。本来なら県は、要綱で定められた事柄を守らない事業者に対して、毅然とした指導をしなければならないはずです。ところが県はスンナリと申請書を受理してしまいました。これは、同じく要綱にある生活環境の保全や廃棄物の適正処理のため、事業者に必要な指導をするとしている県の責務にも反するものです。事業者の責務などを定めた県要綱の重要性についてどう考えているのか、お答えいただきたい。そして、県要綱を守らず事前協議を取下げるという異例の事態について、どう認識しているのか、伺います。
 県は、要綱は、あくまでお願いで罰則はない、行政指導には限界がある等と言いますが、そういう姿勢が業者や県への不信、怒りを呼び起こしています。地元住民などからは、「要綱すら守れない事業者では何を言っても信用できない」との声が上がっています。また、千葉県は、要綱などを守らなくてもスムーズに申請できる「事業者に甘い県だ」と知れ渡れば、「ますます産廃業者が千葉に集まるのではないか」との不安も広がっています。こうした不信や疑念、不安の声が広がるのは当然ではないですか。お答え下さい。
 事業者に対する住民の不信、怒りの根は深く、それは同時に県行政にも向けられており、県はそのことを重く受け止めるべきです。
 例えば、今回の第3期処分場建設に関する事前協議で、事業者と君津市との間で合意に至らなかったものに、第1期処分場の汚染水の漏洩問題が未解決のままだということがあります。事業者が独自に行った原因究明に基づく改善対策を、5年もの間継続していますが、現在でも処理場の中の水位が下がっていません。改善されたとは言えず、廃棄物の搬入停止を続けています。県は、「事業者は一生懸命やっている」などとかばいだてしていますが、「第1期処分場の問題を解決していない業者が新たに第3期処分場をつくることなど認められない」、との地元の声は当然ではありませんか。
 第3期の処分場建設計画にあたって、地元環境四団体は、事業者が環境アセスで提出した書類には地層の記述に重大な誤りがあり、久留里の水が汚染される危険性があると指摘しています。
 住民団体は昨年12月、君津市議会に「県が、事業者に対して、処分場から久留里までの連続ボーリング調査を行わせ、安全確認をさせること」を求める請願を提出し、全会一致で採択されました。久留里の名水をはじめ小櫃川の水を利用している地元住民や君津市の強い声です。第1期処分場の漏洩が未解決では、再発防止対策についても信憑性が疑われます。徹底した原因究明や新たな対策を住民や君津市が求めるのは当然ですが、知事の認識を伺います。第三期処分場について、仮に、心配がない、大丈夫だというのであれば、県が責任をもって、事業者を指導し、地元の住民と自治体の納得と理解を得るべきです。知事の見解を伺います。
 環境行政で重大な問題は、事業者に自ら決めた要綱すらも守らせず、住民や自治体の声を丁寧に聞く耳も持たないことです。これでは住民や自治体の根強い不信感を払拭することも出来ず、「環境を守る姿勢ではない」と言われても仕方がないではありません。根本から姿勢を改めることを求めますがいかがでしょうか、答弁を求めます。
 次に男女共同参画について伺います。
 男女平等については憲法でも規定されており、また1999年には男女共同参画社会基本法が作られ、男女差別是正の取り組みが始まりました。しかし、職場の中では賃金や昇格への差別は改善されず、家庭の中では家事・育児・介護の多くは女性が受け持つなど、性別役割分担意識が残されています。この日本の現状は国連女性差別撤廃委員会から繰り返し厳しい批判と勧告を受けています。日本社会の現実にいまだにある男女差別は、改善されることが求められますが、知事の認識を伺います。
 昨年10月千葉県の参画センターが現在の千葉市穴川から都町の旧キャリアアップセンターに移転すると、突然の提案がありました。これには多くの関係団体や利用者から驚きとともに「なぜ前もって説明がなかったのか」と怒りの声が上がりました。また、「県民や女性団体は行政と一緒に、有効なセンターを作り上げることを望む」と言っています。こういう声が上がっていることについて、知事はどう考えますか。また、利用者や県民の意見を聞き反映させる、その仕組みこそが、参画センターの運営には不可欠なものだと思いますが、どうでしょうか。ようやくこれから先、アンケート調査を行うと言いますが、その結果を、今後の運営などに生かしていくべきですが、いかがですか。
 移転にあたって県は「事業面でも施設面でも改善する必要がある」と言っていますが、問題は、その中味です。
 現在、千葉県は穴川の参画センターと、6地域でそれぞれ10人ほどの推進委員を中心に年2回から3回の講座などを開催し地域ごとに考える機会を確保しています。これ自身は大事な取り組みであり、さらに大きく活動を発展させる必要があります。そのためにも中心となる千葉県のセンターが活発に活動を展開し、情報発信していくことで、相乗効果をもたらし、千葉県の男女共同参画実現に弾みをつけることになるのです。そういう角度から見ると、現在の参画センターは利用があまりにも少なく、研究や情報発信の拠点となっているとは言い難い状況です。知事はこのような状況をどのように考えますか、見解を伺います。
 その理由の一つは、講座なども少なく、学習の場としての機能が不十分なことです。私は、埼玉県の参画センターである「WithYouさいたま」を訪ねました。埼玉は昨年度19万人以上、千葉県は2万人弱とセンター利用者人数に圧倒的な違いがあります。昨年度、埼玉は県民向けに50以上の講座や講演会などを行い、男女共同について多くの方が学び合える場を提供しています。また、キャリアアップセンターもフロア内にあり、商工労働部と共同して相談活動とあわせて働く希望者向けの講座なども数多く行っているのです。これらも年間2回の利用者懇談会で意見交換が行われ、男女平等な社会実現に向けての研究、どのように多くの方に発信するかなどの検討がなされています。このような他県の先進的な部分を取り入れて、参画センターを男女共同参画の拠点として活力ある場にするべきですが、知事の考えを伺います。
 施設の利便性では、移転予定の都町もバスの利用で、現在と比べて改善にはなりません。また県は移転後も「現在のスペースは確保する」と言いますが、現在の大会議室も2つの小会議室もほとんど使われていません。料金もかかり使い勝手が悪いことが原因です。埼玉では利用者や団体が気軽に使えるフリースペースや印刷機・ロッカーの設置なども行っています。利用しやすいように改善・充実するべきだと思いますが、どうでしょうか。
これを支える予算は、千葉県は年間3000万円、埼玉県は1億3000万円と1億円もの差があります。これは人の配置と講座の数の違いが表れています。千葉県も男女共同参画実現の拠点とするために、予算を増やし、人員体制も強化することが必要だと考えますがいかがでしょうか。

 最後に、市川市国府台にある赤レンガの建物について伺います。この赤レンガの建物は、旧血清研究所の敷地内にあり現在県が所有しています。建築されたのは明治30年代と言われ「フランス積み」工法で、世界遺産に登録された富岡製糸場と同じ工法です。市川市内外の市民グループは2010年に「赤レンガを生かす会」を立ち上げ、県や市に建物の保存と有効活用を強く要求しています。
 千葉県はこの声を受けて、2012年千葉大学の丸山研究室に文化的価値の調査を依頼しました。その報告書には、「西洋で発達したレンガ積み工法を日本でいかに消化していたかを具体的に示す、建築技術史的にも貴重な例である」として「歴史的・文化的価値は高い」としています。また、「登録文化財として、今後、行政や市民による利用に供するのが、最もふさわしい」と明言しています。
 ところが教育庁文化財課は、この報告書について「保存する見通しがないものについてはコメントできない」などと言っていますが、そんなおかしな話はありません。その建物の歴史的文化的な価値が、保存できるか、否かで決まるなどということがあるのでしょうか。教育長はこの研究室の調査結果を受けて歴史的・文化的価値をどのように受け止めているのか伺います。
 昨年10月に行われた赤レンガ建物見学会には350人もの人々が集まり、この建物を含めたこの地の歴史的な意義や、保存し活用をする必要性が語られました。参加者からは「和の技術と洋の技術の併用が面白い」また、ワークショップ参加の高校生からは「日本人が残してきた文化の足あとを感じた」などが寄せられました。この赤レンガ建物に関心を持つ人の輪は確実に大きく広がり、保存を求める声はますます高まっているのです。
 市川市は、昨年2月県に「保存してほしい」旨要望をあげ、跡地買い取りの考えも示しましたが、市で保存をするのは限界があり、今年1月買い取り断念を発表しました。今こそ県が保存に乗り出すべきです。
 所管している健康福祉部は「処分に向けて検討中」と言っていますが、これだけの価値があり、多くの市民が保存を望み「有効活用したい」と声をあげているのです。知事、多くの県民の声にこたえて、県が登録文化財として保存・活用を図るべきだと考えますがいかがですか、お答えください。
 以上で、一回目の質問を終わります。